突然やってくる地震や災害。
でも実は、その前に小さな“サイン”が現れていることもあります。
「なんだか空の色がヘン」
「うちの子が妙にソワソワしている」
「ペットの様子がいつもと違う」
そんな気のせいのような違和感も、
あとから「前兆だったのかも」と思い返されることがあります。
今回は、そんな「災害の前兆」に気づくためのヒントを、
日常の中で実践できる形で、まとめました。
地震の前兆としてよく聞くサイン

「地鳴り」や「揺れる前の耳鳴り」
「ゴゴゴ…」「ズーン…」といった地鳴りのような低い音や、
突然の耳鳴りは、地震の直前に感じることがあるといわれています。
特に「キーン」「シュワシュワ」といった感覚があったという声が多く、
揺れる少し前に「なんとなく違和感を覚えた」という体験談も。
➡️自分の感覚を信じて、いったん立ち止まって行動を確認することが大切です。
ペットや野生動物の異常行動
動物たちは人間よりも敏感に、地中の変化や空気の異常を感じるといわれています。
たとえばこんな行動:
・犬が突然吠え続ける/震える
・猫が隠れたまま出てこない
・鳥が集団で一斉に飛び立つ
・カエルやヘビなどの生き物がいつもと違う場所で目撃される
➡️ペットの様子がいつもと違うときは、「もしかして?」と周囲にも目を向けてみてください。
天候・自然現象に現れるサイン

「地震雲」や不思議な空の色
災害の前兆として昔から語られる「地震雲」。
・まっすぐに伸びた細長い雲
・縦方向に筋のように伸びる雲
・不気味な赤や紫に染まる夕焼け
これらは必ずしも地震の前触れとは限りませんが、
「普段見かけない形の雲を見た翌日に揺れた」という声も。。
➡️空を見上げて「いつもと違う」を覚えることが、ちいさな備えになります。
地面からのにおいや井戸水の異変
・急に井戸水の色が濁った
・水位が上下に変動した
・地面からガスのようなにおいがする
こうした現象は、地下の地殻変動が影響している可能性もあります。
➡️自然の変化に気づくには、ふだんからの観察が大切です。
日常の中でできる「気づき」の力を育てるコツ

災害の前兆は、「気づいた人」が助かるサインになることも。
とはいえ、不安になりすぎる必要はありません。
大切なのは、「ちょっと変かも?」に気づける余裕を持つこと。
たとえば、こんな心がけを
- 毎日空を見上げる(朝・夕の空の様子を覚えておく)
- ペットや自然の観察ノートをつける
- 「なんか変だね」を口に出す習慣を家族でつくる
- 子どもと一緒に、“違和感”の共有をゲームのようにする
➡️「気のせい」じゃなく、「そなえのヒント」として受け止めてみましょう。
体験談:実際にこんな前兆を感じた人たち

体験談①:耳がキーンと鳴った直後に揺れが
「ある日突然、耳が鳴って何か嫌な感じがしました。
5分後に….」(40代・女性)
体験談②:愛犬が落ち着かなかった日
「普段は大人しいうちの犬が、やたらと吠えて私のそばに来て離れませんでした。
その日の夜に…犬の勘ってすごいと思いました。」(30代・男性)
体験談③:不思議な雲に気づいて備えが役立った
「外出中に、空に不気味な筋状の雲がいくつも見えて不安になり、
家に戻って非常用バッグを玄関に出しました。
“なんとなく”に従って良かったと思いました。」(50代・女性)
補足情報:ペットと避難のポイント
災害時には、人と同じようにペットの命と心も守ってあげたいもの。
以下のポイントを、ふだんから意識しておくと安心です。
ペットの「避難グッズ」必要なもの
- フード(最低3日〜1週間分)
- 飲み水
- 食器
- 排泄シートや猫砂
- 折りたたみケージやキャリーケース
- リード/首輪/迷子札
- ワクチン証明書(避難所で必要な場合あり)
- ペットの写真(はぐれたときの手がかりに)
一緒に避難する練習をしておこう
- ゲージやキャリーケース、リードに慣れさせておく
- 「ここに入ったら安心」と感じてもらえる場所づくり
- できれば車や公共施設での短時間滞在練習も◎
周囲とのトラブルを避けるために
- 無駄吠えや過剰な興奮を減らすトレーニング
- 動物が苦手な人もいることを意識する
- 自宅避難が可能な場合のプランBも持っておく
➡️人もペットも、安心できる場所にいられるよう、
「ふだんの練習」こそが一番のそなえになります。
おわりに
災害のサインは、とても静かに、でも確かに現れることがあります。
それは、日常を大切にしているからこそ、気づけること。
“なんとなく気になる”という感覚を、
「気のせい」で終わらせずに、小さな備えにつなげていけたら、
きっと“もしも”のときにも、落ち着いて動けるはずです。
今日も、空を見上げて。
「いつも」の風景を感じるてみてください。