今回実際に名古屋市港防災センターを訪れて、さまざまな防災体験をしてきました。
「地震体験って、どこでできるの?」「子どもと一緒に防災について学べる場所はないかな?」
私も同じような気持ちで、名古屋市内で無料で防災体験ができる施設を探していたところ、港防災センターの存在を知りました。
実際に訪れてみると、充実した内容で、大人も子どもも楽しみながら防災について学べる素晴らしい施設でした。今回、名古屋市港防災センターがどこにあるのか、どんな体験ができるのか、実際の体験談を交えてお伝えします。
名古屋市港防災センターってどこにあるの?

港防災センターは、名古屋市港区の港明地区にあります。ららぽーと名古屋の道路反対側、名古屋市港区役所の隣に位置しているため、とても分かりやすい場所です。
アクセス方法
・車の場合:名古屋高速4号東海線「港明IC」から約3分
(注:駐車場はありません、近隣の公園駐車場は可能)
・電車の場合:地下鉄名港線「港区役所駅」から徒歩約5分
施 設 名 | 名古屋市港防災センター |
所 在 地 | 名古屋市港区港明1丁目12-20 |
開 館 | 9:30〜16:30(体験は16:00まで) |
入場・体験 | 無料 |
定 休 日 | 月曜日(祝休日の場合は開館。) 第3水曜日、年末年始(12/29~1/3) |
公式 HP | https://www.minato-bousai.jp/ |
館内の様子とおすすめ体験

地震体験室:震度7の揺れを体験

まず最初に体験したのが、地震体験室。こちらでは、実際に震度7の地震の揺れを体験することができます。
体験の流れ
1.スタッフの方から安全に関する説明を受ける
2.震度1から段階的に揺れが強くなっていく
3.最終的に震度7の揺れを体験
実際に体験してみると、震度7の揺れは想像以上に激しく、テーブルに必死につかまっていないと体が飛ばされそうになります。「これが実際の地震だったら、とても立っていられない」ということを身をもって理解できました。
子どもたちも一緒に体験できるので、家族みんなで地震の恐ろしさと、日頃の備えの大切さを学ぶことができます。
名古屋市公式WEBの南海トラフ巨大地震情報については下記からご確認ください。
3Dシアター:伊勢湾台風と津波の映像体験

次に体験したのは、3Dシアターです。ここでは、伊勢湾台風の恐ろしさと、南海トラフ巨大地震を想定した津波の映像を3Dで見ることができます。
印象的だったポイント
・伊勢湾台風当時の実際の映像と証言
・津波の威力と速度の恐ろしさ
・名古屋市内の浸水予想区域
特に印象的だったのは、伊勢湾台風の際の実際の被害状況です。名古屋市内でも深刻な浸水被害があったことを、映像を通して知ることができました。津波の映像では、その速度と威力に圧倒され、改めて早期避難の重要性を実感しました。
内閣府公式WEBの伊勢湾台風専門調査会報告書については下記からご確認ください。
煙避難体験:火災時の避難方法を学ぶ

煙避難体験では、火災時の煙の中での避難方法を実際に体験できます。
体験内容
・煙で視界が悪くなった通路を歩く
・正しい避難姿勢(低い姿勢で進む)を学ぶ
・煙の性質と危険性について学習
実際に煙の中を歩いてみると、想像以上に視界が悪く、方向感覚を失いそうになります。普段当たり前にできている「歩く」という行為が、いかに困難になるかを体感できました。
消防車・ヘリコプター展示

実際の消防車や消防ヘリコプターが展示されています。
見どころ
・消防車の内部を見学できる
・ヘリコプターの操縦席に座ることができる
・救助器具の展示
子どもたちには特に人気のコーナーで、実際に消防車やヘリコプターを間近で見ることができて、防災への関心を高めるきっかけになりそうです。
展示コーナー:防災グッズと歴史を学ぶ
館内には、様々な展示コーナーがあります。
主な展示内容
・防災グッズの展示と使い方
・伊勢湾台風の歴史と被害状況
・南海トラフ地震の想定被害
・日常的な防災の心得
防災グッズのコーナーでは、家庭で準備すべき物品が実際に展示されていて、とても参考になりました。特に、非常食の種類の豊富さや、簡易トイレの重要性について、改めて考えさせられました。
実際に体験して感じたこと
家族みんなで学べる施設
名古屋市港防災センターは、大人から子どもまで、家族みんなで楽しみながら防災について学べる施設です。特に、体験を通して学ぶことができるため、座学だけでは得られない「実感」を得ることができます。
無料とは思えない充実した内容
入場料・体験料が完全無料にも関わらず、これだけ充実した内容の体験ができることに驚きました。地震体験、3Dシアター、煙避難体験など、どれも本格的で、防災への意識を高めるには十分すぎるほどの内容です。
海外の方も見学
私が名古屋市港防災センターを訪れたとき、ちょうど海外からの団体の方々が見学に来ていらっしゃいました。さらに、テレビ局の方が取材に来られており、地震大国・日本の防災対策を海外の方々が学びに訪れる様子に、「防災の重要性は世界共通なんだな」とあらためて感じました。
よくある質問(FAQ)
Q:予約は必要?
A:個人での利用の場合、事前予約は不要です。ただし、団体(10名以上)での利用の場合は、事前に電話での予約が必要です。
Q:所要時間はどれくらい?
A:全ての体験を回ると、大体1時間30分から2時間程度かかります。時間に余裕をもって訪れることをおすすめします。
Q:子どもと一緒でも大丈夫?
A:もちろん大丈夫です。むしろ、子どもたちに防災について学んでもらう絶好の機会になります。ただし、地震体験は揺れが激しいので、小さなお子さんの場合は保護者の方が付き添ってあげてください。
Q:持ち物は?
A:特に必要な持ち物はありません。動きやすい服装で訪れることをおすすめします。
訪れた後に実践したい防災対策
家庭での防災グッズの見直し
センターでの体験を通して、改めて家庭での防災グッズの重要性を実感しました。特に、以下の点を見直しました。
・非常食の種類と量:3日分以上の備蓄
・簡易トイレ:意外と見落としがちな重要アイテム
・懐中電灯とラジオ:情報収集と照明の確保
・救急用品:基本的な医療用品の準備
家族での防災会議
体験を共有することで、家族みんなで防災について話し合うきっかけになりました。
・避難経路の確認:自宅から避難所までのルート
・連絡方法の確認:災害時の家族間の連絡手段
・役割分担:災害時の各自の役割
地域の防災情報の収集
名古屋市の防災情報や、地域の避難所情報など、改めて確認し直しました。
まとめ
ぜひ一度は訪れてほしいです!
名古屋市港防災センターは、防災について「体験を通して学ぶ」ことができる貴重な施設です。無料で利用できるにも関わらず、内容は非常に充実しており、大人から子どもまで楽しみながら学ぶことができます。
皆さんへのおすすめポイント
・家族みんなで訪れる:子どもたちの防災意識を高める絶好の機会
・体験を通して学ぶ:座学では得られない実感を得ることができる
・無料で利用できる:気軽に何度でも訪れることが可能
・地域の防災拠点:名古屋市の防災情報の収集にも活用できる
「防災って大切だと思うけど、何から始めればいいかわからない」そんな方にとって、名古屋市港防災センターは最適なスタート地点になると思います。