災害が起きた時、家族や大切な人と連絡が取れないとき、どうしますか?
「携帯電話がつながらない…」 「メールも送れない…」 「家族の安否がわからなくて不安…」
そんな時に役立つのが通信会社の「災害用伝言板」や「災害用伝言ダイヤル171」です。でも、実際に使ったことがある人は意外と少ないのではないでしょうか?
「使い方がよくわからない」 「いざという時に使えるか心配」 「練習してみたいけど、どうすればいいの?」
今回は、災害伝言板の使い方から練習方法まで、わかりやすく解説します。
災害用伝言板・171って何?

災害用伝言ダイヤル(171)とは
災害用伝言ダイヤル171は、NTTが提供する「声の伝言板」サービスです。
特徴
- 利用料金:無料
- 録音時間:30秒
- 利用方法:171にダイヤルするだけ
- 対象災害:基本震度6弱以上の地震、大規模災害時
覚え方のコツ: 「171」は「いない(171)」と覚えましょう。家族がいない時に使うサービスです。
災害用伝言板(Web171)とは
災害用伝言板(Web171)は、インターネットで利用できる文字による伝言板です。
特徴
- 利用方法:https://www.web171.jp/ にアクセス
- 登録内容:テキストメッセージ
- 音声連携:171と相互確認可能
携帯電話各社の災害伝言板
各携帯電話会社も独自の災害伝言板を提供しています。
NTTドコモ
- アクセス方法:「災害用キット」アプリまたはブラウザ
au(KDDI)
- アクセス方法:「災害用伝言板」アプリまたはブラウザ
ソフトバンク・ワイモバイル
- アクセス方法:「災害用伝言板」アプリまたはブラウザ
災害用伝言ダイヤル171の使い方

伝言を録音する方法
- 手順1:171にダイヤル:
- 固定電話または携帯電話から「171」にかけます。
- 手順2:「1」を押す
- 自動音声ガイダンスが流れたら、「1」を押します。 「伝言を録音する場合は1を押してください」
- 手順3:電話番号を入力
- 被災地の方の電話番号を市外局番から入力します。 例:052-●●●-▽▽▽▽
- 手順4:伝言を録音
- 「ピッ」という音の後、30秒以内で伝言を録音します。
- 手順5:録音終了
- 「9」を押すか、30秒経過で録音終了。 「8」を押すと録音をやり直せます。
録音のコツ
- 名前を最初に言う:「○○です」
- 現在地を伝える:「△△にいます」
- 安否状況:「元気です」「ケガはありません」
- 今後の予定:「××に避難します」
伝言を再生する方法
- 手順1:171にダイヤル
- 固定電話または携帯電話から「171」にかけます。
- 手順2:「2」を押す
- 自動音声ガイダンスが流れたら、「2」を押します。 「伝言を再生する場合は2を押してください」
- 手順3:電話番号を入力
- 確認したい方の電話番号を市外局番から入力します。
- 手順4:伝言を再生
- 録音された伝言が順番に再生されます。 「8」で最初から、「9」で次の伝言を聞けます。
災害用伝言板(Web171)の使い方

伝言を登録する方法
- 手順1:サイトにアクセス
- https://www.web171.jp/ にアクセスします。
- 手順2:電話番号を入力
- 「登録」を選択し、電話番号を入力します。
- 手順3:伝言内容を入力
- 安否情報:無事・被害があります・自宅にいます・避難所にいます。から選択
- 伝言内容:具体的なメッセージを入力(100文字以内)
- 手順4:登録完了
- 「登録」ボタンを押して完了です。
伝言を確認する方法
- 手順1:サイトにアクセス
- https://www.web171.jp/ にアクセスします。
- 手順2:電話番号を入力
- 「確認」を選択し、確認したい方の電話番号を入力します。
- 手順3:伝言を確認
- 登録されている伝言や安否情報を確認できます。
練習・訓練ができる体験方法

体験利用日について
災害用伝言サービスは、平常時でも体験できる日が設定されています。
毎月の体験日
- 毎月1日:0時~24時
- 毎月15日:0時~24時
年間の体験期間
- 正月三が日:1月1日0時~1月3日24時
- 防災週間:8月30日9時~9月5日17時
- 防災とボランティア週間:1月15日9時~1月21日17時
家族での練習方法
事前準備
- キーとなる電話番号を決める
- 被災地域にある実家の固定電話
- 家族の誰かの携帯電話番号
- 伝言内容を考えておく
- 安否確認の定型文
- 集合場所の確認方法
- 練習日を家族で共有
- 月1回は必ず練習
- 体験日を家族全員で確認
実際の練習手順
- ステップ1:録音練習(大人)
- 171にダイヤル
- 「1」を押す
- 決めた電話番号を入力
- 「○○です。元気です。△△にいます。」と録音
- ステップ2:再生練習(家族)
- 171にダイヤル
- 「2」を押す
- 同じ電話番号を入力
- 録音された伝言を確認
- ステップ3:Web171も体験
- https://www.web171.jp/ にアクセス
- 伝言を登録
- 他の家族が確認
子どもと一緒の練習方法
子ども向け説明のコツ
「あいたいよ」で覚えよう!
- あ:あなたの名前は?(我が家の一例:あわてず171にかける)
- い:いまいる場所は?(我が家の一例:「いち」1を押して録音)
- た:だれといっしょか?(我が家の一例:大切な人の電話番号を入力)
- い:いたいところはあるか?(我が家の一例:言いたいことを30秒で)
- よ:よこく、次の連絡はいつか?(我が家の一例:用件が終わったら電話を切る)
子ども用練習シート
以下の内容を練習させましょう!
録音練習内容: 「わたしは○○(名前)です。元気です。今、××(場所)にいます。家族に会いたいです。」
再生練習: 「お父さん(お母さん)の伝言を聞いてみよう」
よくある質問と対策
Q1. 災害時、どの電話番号をキーにすれば良い?
A1. 被災地域内の固定電話番号がおすすめです。携帯電話番号でも可能ですが、固定電話の方が安定しています。
Q2. 伝言が多くて聞ききれない場合は?
A2. 最大20件まで録音可能です。「8」で最初から、「9」で次の伝言を聞けます。時間をかけてゆっくり確認しましょう。
Q3. 海外からも利用できる?
A3. 災害用伝言ダイヤル171は国内からのみ利用可能です。海外からはWeb171を利用してください。
Q4. 通話料金はかかる?
A4. 災害用伝言ダイヤル171の利用料金は無料ですが、171までの通話料金は通常料金がかかります。
Q5. どれくらいの期間保存される?
A5. 災害用伝言ダイヤル(171)は災害の状況により異なります。WEB171は最大6ヶ月保存されます。
各社の災害伝言板は相互に連携しており、どのサービスに登録しても他社ユーザーが確認できます。
まとめ:今すぐ練習して備えよう
災害はいつ起こるかわかりません。でも、災害用伝言サービスの使い方を知っていれば、家族との連絡手段を確保できます。
今日からできること
- 今月の1日または15日に練習する
- 家族で電話番号を決める
- 子どもにも使い方を教える
- スマホに災害用アプリを入れる
- 年4回の体験期間を活用する
覚えておきたいポイント
- 171:「いない」時に使う声の伝言板
- 体験日:毎月1日・15日
- 録音のコツ:名前・安否・居場所・予定を30秒で
- 家族との約束:キーとなる電話番号と集合場所
次の体験日(毎月1日・15日)には、ぜひ家族で災害用伝言ダイヤル171を試してみてくださいね。